2018年1月からのUSPTO特許手数料引き上げ 

2018年1月16、米国特許商標庁(USPTO)の特許手数料が一部引き上げとなります。USPTOでは、特許手数料引き上げにより、USPTOにおける「係属案件および未処理分の削減、特許品質強化、テクノロジーの現代化、スタッフ数の最適化、財務持続性」等の戦略的な目標を支援すると共に、USPTOの特許審査および特許審判部(PTAB)の業務見込み手数料を取り戻すことを意図としています。

下記リンクをクリックすることにより、USPTOの現行/新規手数料が記載された表をご覧いただけます。実用特許出願における出願、調査、審査、発行手数料は、約10%の引き上げとなります。例えば、大事業体に対する基本出願、調査、審査手数料は、総額120ドル(1,600ドルから1,720ドルへ)の引き上げとなり、発行手数料は、40ドル(960ドルから 1,000ドルへ)の引き上げとなります。意匠特許出願手数料では、著しい引き上げがみられます。大事業体に対する意匠特許基本出願、調査、審査手数料は、総額200ドル(760ドルから960ドルへの約26パーセント)の引き上げとなり、意匠特許発行手数料は、140ドル(560ドルから700ドルへ)の引き上げとなります。RCEの手数料も、第一回目の申請(request)では1,200ドルから1,300ドルへの引き上げとなり、第二回目以降の申請では1,700ドルから1,900ドルへの引き上げとなります。

予想どおり、「特許審判手数料(Patent Trial and Appeal Fees)」において、最も著しい引き上げが見られます。すなわち、当事者系(IPR)申請(クレーム数20まで)における基本手数料は、9,000ドルから15,500ドルへの72% の引き上げとなり、IPR開始後の手数料(クレーム数15まで)は、14,000ドルから15,000ドルへの引き上げとなります。従って、IPRにおける出願基本手数料の総額は、23,000ドルから30,500ドルへの引き上げとなります。同様に、特許付与後の手数料もしくは対象ビジネスメソッド検討申請の手数料は、12,000ドルから16,000ドルへの33%の引き上げとなり、特許付与後の手数料もしくは対象ビジネスメソッド検討開始後の手数料は、18,000ドルから22,000ドルへの引き上げとなります。USPTOのプレスリリースには、実際、IPR申請の取り扱い手数料は、「本サービスにおいて出願人が納付する手数料を常に上回るものである」と説明があります。従って、このような手数料引き上げにより、「USPTOの経費に更に併せて、またPTABがAIAで設定された期限日を以前同様満たすことができるように支援することを目的としています。」

もちろん、2018年1月16日より前に出願を完了することにより、このような引き上げ手数料の納付を避けることが可能です。ご質問等ございましたら、ご遠慮なくお知らせください。

特許手数料の表 – 現行手数料、新規手数料、年度別手数料