2020年4月1日付け対応: USPTOによる期限延長および復活手続きに関する発表

最近、米国特許商標庁(USPTO)は、コロナウイルス(COVID-19)の発生による出願人と実務者に対する影響の緩和促進を図る新しい政策に関する数件の通知を発行しました。これらの政策は、特許/商標関連の両案件に影響を与えるものです。特許/商標関連の書類提出と関連手数料に関して、USPTOは通常通りに業務を行っていることを強調しています。

特許および商標の期限延長 

2020年3月31日、USPTOは、3月27日から4月30日までの間に、書類および/もしくは手数料の提出期限を含む、特許/商標関連のほとんどの期限の免除を通知する2件の通知(Notices)を発行しました。これらの期限は、実務者、出願人、特許所有者、登録者、請願者(petitioner)、第三者の要求者(third party requester)、発明者、または書類提出または手数料に関連するその他の人物が「COVID-19の発生により個人的に影響を受けた(personally affected)」場合、本来の期日から30日間延長されます。3月31日付け通知では、「個人的に影響を受けた(personally affected)」というのは、幅広く解釈されることが意図されており、これには、「期日通りに行われるべきであった書類提出または手数料納付がCOVID-19の発生により実質的に妨げられたような、オフィスの閉鎖、キャッシュフローの中断、ファイルまたはその他の資料へのアクセス不能、移動遅延、個人または家族の病気、または類似の状況等が含まれる」と記載されています。

これらの通知は、特許/商標関連の多くの期日に適用されますが、2件(審査前通知(pre-examination notices)への返答および期日までの維持費の未納)の特許関連期日は、小規模/超小規模団体の出願に限定されています。この30日間の延長を利用するには、書類提出または手数料納付時に、書類提出または手数料納付の遅延がCOVID-19の発生によるものであるという陳述(statement)を含める必要があります。

下記リンクをクリックされますと、このような延長に関するUSPTOの特許関連通知の全文をご覧いただけ    ます:
https://www.uspto.gov/sites/default/files/documents/Patents%20CARES%20Act.pdf

下記リンクをクリックされますと、このような延長に関するUSPTOの商標関連通知の全文をご覧いただけ    ます:
https://www.uspto.gov/sites/default/files/documents/TM-Notice-CARES-Act.pdf

このような期限延長についてのご質問等ございましたら、または特定の案件におけるこのような期限延長の利用をご希望の場合には、ご遠慮なくお問い合わせください。

出願復活請願手数料の免除

弊所ウエブサイトの3月19日付け対応に記載のように、3月16日、USPTOは、COVID-19の発生のため、意図せずに放棄となってしまった可能性がある特許/商標出願を復活させるための特別な手続きについて発表しました。具体的には、実務者、出願人、または少なくとも1名の発明者がCOVID-19の発生により個人的に影響を受けたため、特許出願または再審査手続きが放棄となってしまった場合、または商標出願または登録が放棄、または失効(cancel)/期限切れとなってしまった場合、USPTOは、必要な復活請願書(Petition to Revive)の提出に関連する請願手数料を免除します。USPTOは、放棄が発生したはずである特定の日付を提示しませんでしたが、「2020年1月頃に始まったコロナウイルスの発生」は、影響を受けた出願人、特許権者、再審査当事者、および登録者にとって「異常な状況(extraordinary situation)」であるとみなされるとしました。

この請願手数料免除の利用には、復活請願書(Petition to Revive)を速やかに提出し、放棄、終了、限定、または失効の正式な通知の発行日から2か月以内、または正式な通知が発行されなかった場合、案件が放棄、終了、限定、または失効した日から6か月以内に提出する必要があります。また、復活請願書(Petition to Revive)には、適切な応答および「現行のオフィスアクションに必要な応答の提出が遅れたのは、実務者、出願人、または少なくとも1名の発明者がコロナウイルスの発生により個人的に影響を受け、期限までに応答を提出できなかったためである(the delay in filing the reply required to the outstanding Office communication was because the practitioner, applicant, or at least one inventor, was personally affected by the Coronavirus outbreak such that they were unable to file a timely reply)」という陳述(statement)を含める必要があり、USPTOの通知のコピーを添付する必要があります。

下記リンクをクリックされますと、このような請願手数料免除に関するUSPTOの通知の全文をご覧いただけます:
https://www.uspto.gov/sites/default/files/documents/coronavirus_relief_ognotice_03162020.pdf

上記の請願手数料免除プログラムに関するご質問等ございましたら、または特定の案件にて本プログラムの利用をご希望の場合には、ご遠慮なくお問い合わせください。